今さらながらではあるがライブドアショックである。日々の本旨を外れた報道合戦には「うんざり感」も少なからずあるのだが、日本経済にある程度のダメージを与えたことは確かなようである。
幸いなことにというべきか、商品先物業界にとってはほとんど影響はなかったに感じる。ライブドアコモディティに関しても、「ライブドアコモディティ」というよりは「日商岩井フューチャーズ」といったほうがしっくりくるのは私だけであろうか?当のライブドアコモディティでは各種お知らせを掲載し、その後処理に苦労しているようである。あくまで個人的な感想であるが、その勤務形態が常勤であろうと非常勤であろうと、取締役が逮捕されたのにもかかわらず、通常業務を続けていられるのは、あくまで「日商岩井フューチャーズ」であり、「日本グローバル証券」であるとの監督省庁の判断であろう。
2/6付日経新聞朝刊1面の「春秋」に興味深い記事が書かれていた。ライブドアショックから巻き起こった「マネーゲーム批判」に反論するかたちで「投機の重要性」について書かれているのだが、その例として堂島の米の先物市場についての言及がなされ「投機を組み込んだ高度な取引になれた商人がいたため、開国後の経済を外国人の手から守ることができた」という見解が紹介されており、物事を一面的に見ることの危うさを指摘している。
この記事から何を感じるかは個人の自由であるが、私には商品取引業界のアピール不足を指摘している気がしているようでならない。昨年からの石油製品の高騰は、社会生活にとってはもちろん大ダメージではあるが、見方を変えれば、商品先物取引をアピールする絶好の材料ではなかっただろうか?
確かに上昇する相場と価格は商品先物取引という「入れ物」ではどうにもすることができない。しかしながら、それこそ、その過熱する報道を利用し、併せて商品先物市場の社会的重要性をアピールするには絶好のタイミングではなかったのではないかと感じるのである。現物業者でもよいし、一般の人々に向けてでもよい。「先物取引」という存在を正しく理解してもらうには絶好の舞台であったと考えるのである。以前も書いたが、ニューヨーク市場で過去空前の高値を記録したのは、実際の原油採掘量を数倍上回る取引がされている「NY原油先物」の相場である。
日本の商品先物市場は、その参加者の圧倒的多数が個人投資家という、世界的に見ても特殊な市場である。しかしながら、その参加者が個人であれ法人であれ、商品先物市場という入れ物があるからこそ、その影響が抑えられているということをアピールすべきである。
果たしてそのメディアを駆使し時代の寵児に駆け上がったのはライブドアであった。相場もビジネスもタイミングを逸してはならないのではないか?
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