今から1年前、2005年3月1日、皆さんは何をしていましたか?
別に半年前でも結構です。半年前だと2005年9月1日です。皆さんは何をしていましたか?日記を付けている人なら別ですが、おそらくほとんどの人は具体的に「その日何をしたか?」ということを覚えている人はほとんどいないと思います。
ここで聞こうとしたことは1年前の皆さんの行動ではありません。本当に聞きたかったのは、1年前の「USD/JPYのレート」、つまり1年前は1ドルいくらであったかということです。覚えてますか?
1年前、つまり2005年の3月は1ドル103-105円で推移していました。今よりも10円以上円高だったのです。たった1年前の話ですが、ちょっとびっくりですね。だって現在のレートは1ドル117円くらいですから・・・。ちょっと計算してみましょう。
30,000ドル運用していた場合
117.00-105.00=12.00×30,000=360,000(!) |
10,000通貨の取引が5万円の証拠金で取引できる場合、30,000通貨の場合は15万円の証拠金で+360,000円ですよ。瞬間的に107円近くまで円安になることはありましたが、その周辺で取引を始めたとしても104円を切ることはありませんでしたので、ロスカットされることなくそのポジションを保持することができました。つまり証拠金の15万円はそっくりそのままで、別にプラスで36万円です。
さらに、前回まで記したように、これ以外にスワップポイントの受け取りがあります。これまた計算してみましょう。
スワップポイントの平均を105(/1万通貨)とすると・・・
105×365×3=114,975(!) |
絵に描いた餅のようでなんかいやになっちゃいますが、ちょっとまとめて見ましょう。ここまで我慢強い人がいるかどうかはわかりませんが、1年前に証拠金150,000円で30,000通貨の取引を始めていたとしたら・・・
こんなことになっていた!
360,000(レートの変動分)+114,975(スワップポイント分)=474,975(!) |
ちなみに年率にすると316%です。「はぁ・・・」って感じですね。第1部で登場した川瀬さんも、のんきに奥さんの買い物などに付き合ったりせず、もうちょっと早く気づいていれば家庭内での地位も向上していたかもしれません。
さて、今回は「FX取引がどれほどすばらしい商品か?」ということを書きたかったわけではなく、「レートの変動を長い目で見て投資をしましょう」ということです。もちろん為替レートは秒単位で変動し1日に1.00円以上変動することもけして珍しくありませんが、パソコンにしがみついていることができる人ならともかく、ほとんどのFX取引を行っている人は、別にお仕事をされているはずです。ですので、「レートの変化に瞬間的に対応して取引を行う」といったことはできないはずです。そのため、長期的なポジション、例えば1年単位とは言いませんが3ヶ月や6ヶ月単位での保有を前提にしてFX取引を行うのも一つの方法であるといえます。
ちなみに一般的に3月は円安になるといわれています。ほとんどの企業が決算にあたるため、円高になることはドルで保有している海外資産の目減りを示すことになるからです。
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